全互協の社会貢献基金制度
助成先団体結果報告
3.特定非営利活動法人 しんしろドリーム荘
テーマ
最期の笑顔をつくる高齢者傾聴事業
概 要
介護施設では人手不足のため、職員が高齢者の話をゆっくり聞くことが出来ないことから、傾聴専門員が高齢者を訪問し、話を聞いて元気を取り戻す事業を行なう。そのために訪問傾聴や傾聴専門職の養成を行なう。
実施内容
高齢期の身体の衰え、精神的な憂鬱感を傾聴によって緩和することを目的に、介護者への訪問やうたごえサロンを実施する。
1)傾聴専門員の養成講座の実施
- 日時:
- 平成28年6月6日(月)~10日(金)の午後1時~5時、5日間
- 講師:
- 有識者1名(傾聴専門職歴5年、介護職歴3年、福祉住環境コーディネーター、ホームヘルパー)
- 実績:
- 一日・二日目(高齢者の特徴を知る)、三日・四日目(傾聴の技術)、五日目(傾聴の実施訓練)
受講者は、4名で、全員が傾聴専門員としての適性が認められ、訪問傾聴に従事した。
2)傾聴サロンの開設・実施
- 日時:
- 平成28年6月1日~平成29年3月31日 火曜日、午前10時~12時、延べ42日開催した。
- 場所:
- うたごえサロン(愛知県新城市 新城駅前)定員35人
- 実績:
- 高齢者が懐かしい歌曲約300曲の歌詞本と楽譜を作成し、おしゃべりを交えながらリクエストにより演奏した。毎回約25人が参加し、延べ1,000人、常連さん、一見さん合わせて利用者登録数は120人。
事業者のコメント
・うたごえサロンに初めて来た高齢者は、表情が固く笑顔がでないが、何度か体験するに従って、自然に表情が明るくなっていることが確認できた。
・歌うことは、嚥下機能の低下を押さえ、排泄機能を維持する効果があり、精神的には老人性のうつ病を予防する効果が確認できる。
・利用者が増えて、本助成事業期間中に、毎週火曜日だけでは満員で入れなくなり、毎週木曜日にも実施することになった。
・要請した傾聴専門員による訪問傾聴は、利用者やその家族に喜ばれ、介護施設の中での孤独な時間に光明を見出していただいた。