全互協の社会貢献基金制度
助成先団体結果報告
5. 特定非営利活動法人 九州大学こころとそだちの相談室
テーマ
子どもたちが安心して過ごせる居場所「ここりーと」をつくる
概 要
不登校児童を対象に、彼らが安心して通える居場所を提供する活動。個別のプログラムやスケジュールを設けず、自由に安心して過ごせることを第一の目的とする。
実施内容
- ・期間:
- 平成27年4月1日から平成28年3月31日までの水曜日、金曜日の計50回
- ・場所:
- 特定非営利活動法人 九州大学こころとそだちの相談室 (福岡市早良区)
- ・利用者:
- 10歳から18歳までの、学校に通うことに課題を抱える男女
- ・スタッフ:
- ボランティアスタッフ4名、チーフスタッフ2名、シェアリング講師2名
- ・活動内容:
- 学校に通うことに課題を持つ学生等に対し、週一回ここりーとへ好きな時間に参加。ここりーとでは、定められたプログラムはなく、その時々にやりたいことしたり、スタッフと話をしたりして安心して自由に過ごすことができる居場所を家庭外に持つことを目指している。
利用者の状況
本年度事業における利用者は、同性同年代のグループができ、子ども同士の間で相互的な交流が見られた。関心事を同じくする利用者間では、毎回の参加を楽しみにしており、たとえばゲームの話から、自宅での過ごし方、家族間での軋轢、学校に対する思いなど内面についての話題まで話すようになった。中学三年生は進路選択の問題に対し、自分なりの答えを模索しつつ、仲間の動向や意見を聞きながらしっかり考え、それぞれの状況に合致した通信制や単位制などの学校を選び1年間の利用を終了した。
スタッフのコメント
ボランティアスタッフは、大学院で臨床心理学を専攻する学生と臨床心理士のチーフスタッフが活動に参加し、毎回の活動後に活動の振り返りや、不登校児童と向き合う際の戸惑い等について議論を行った。また、定期的に臨床心理士のシェアリング講師によるスタッフの相談・指導によりボランティアスタッフの育成にも務めた。
ボランティアのコメント
子供たちの居場所として、自分が話したいことを話すことが出来る、自分のしたいことができる場として機能することで、子供たちがエネルギーを蓄えている様子を感じることが出来た。