社会貢献への取り組み

全互協の社会貢献基金制度

助成先団体結果報告

特定非営利活動法人 ムジカトゥッティ

音楽療法による被災障がい者のQOL向上事業

仙台市若林区の七郷市民センター。東側すぐのところを仙台東部道路が走っており、東日本大震災の時、津波はここで止まった。事業視察を行ったのは、この市民センターでの音楽ボランティア活動(平成25年12月7日)。
団体代表の多田羅氏は武蔵野音楽大学ピアノ科卒で、音楽療法士であり明星大学講師という立場から、現在の多くの音楽ボランティア活動についてこう語る。『音楽家になれない人』『教育者になれない人』が音楽ボランティアをやる、そのレベルではだめ」だと。多田羅氏はB.Bモフラン氏のパーカッションに出会い、それを契機に二人で活動を行うことになる。B.Bモフラン氏はコンゴ民主共和国出身でパーカッションとキーボードの奏者。作詞作曲も行う。1983年初来日し、渡辺貞夫と共演し絶賛を浴びる。1986年、日本に活動の拠点を移し、「ビタシカ」「ジャンボ」などを率いて全国のイベント、メディアに出演。1998年~2001年、劇団四季「ライオンキング」に初代パーカッショニストとして出演。NHK教育「スーパーえいごりアン」他TV出演。「C.Cレモン」他CM曲演奏も多数ある。2006年から母国コンゴに、内戦で家族を失ったり心にPTSDを受けたりした子供たちのための音楽学校を建設。1993年から「音楽を通じて人間の多様性を伝え、相互理解を深めるための全国各地での芸術鑑賞、国際文化コンサート」をのべ2,000校以上の学校で実施してきた。

image

そのモフラン氏も音楽で救われたひとりだ。ウガンダで銃撃され、長年後遺症に苦しんできたが、音楽を続けることで徐々に恐怖心がなくなった。「音楽で人を元気にしたい」「人は表情を作ることはできても音楽で嘘をつけない。太鼓の音にはその人が現れるんです。」1回あたりの参加者は40名で、ワークショップで楽器を打たせたりもする。被災地での活動によって、少しでも心を癒すことができれば、という思いで続けている。
宮城県内において24回開催。

image