慶びごと
七五三
七五三でかかる費用は?
子どもの成長を祝い、将来の幸せを願う伝統的な儀式が七五三です。
しきたりでは女の子は3歳と7歳に、男の子は3歳と5歳に祝うとされていますが、男の子は5歳だけとしている地域もあります。
3歳の七五三では祝い着を着るのが普通です。
このほかに上に羽織る袖なしの被布、草履、巾着、扇子などの小物や髪を飾るリボンなどが必要になります。
男の子の場合、紋付の羽織袴が5歳の七五三の祝い着の定番です。これに角帯、羽織紐、雪駄、懐剣、末広、お守りなどを加えます。
七五三の意義は子どもの成長と幸せを祈るところにあるのですから、“家計”と相談した衣裳代を考えるべきであることはいうまでもありません。
7歳の祝い着は本格的なもの、すなわち、振り袖に袋帯になります。
小物の数もグンと増え、長襦袢、 志古貴(しごき) 、帯揚げ、帯締め、半衿、草履、バッグ、はくせこ、扇子、裾よけ、肌着、腰紐、伊達締めなど、細かいものまで含めれば20点以上が必要になります。値段も推して知るべし。
合成繊維のものならトータルでも10万円以内で揃えることができますが、正絹や手描き友禅などになると、十数万円~数十万円とまさに千差万別。平均的なところで20万円前後といったところでしょうか。出費が余儀なくされる儀式です。
尚、最近は値段の張る和装に代えて、洋装を祝い着にする傾向が顕著になっています。洋装なら値段も和装の半額やそれ以下くらい、5万円前後で一式が揃いますし、その後も外出着として利用できるので、二重の意味で経済的というわけです。
祝い着を用意するのは実家であったり婚家であったり、また両親であったり、地域によっても様々です。
レンタルなら安上がり
大切な儀式とはいえ、1回きりの思いからか、現在ではかなり多くの人がレンタル衣裳を利用しているのではないでしょうか。デパートや互助会ではさまざまなレンタル衣裳を取り揃えていますし、値段は格安。3歳児用のもので1万5,000~2万円前後、5歳児用で2~4万円、7歳児用でも3~7万円前後で一式借りることができます。
ただし、七五三は11月15日、あるいはその前後と日にちが決まっていますので、気に入ったものを確実に借りるには、早くからの予約が絶対の条件になります。夏前後には早くも予約が決まる衣裳もあるとの情報もありますから、先手必勝の構えで。
神社へのお礼は?
七五三も、お宮参りと同じく、その土地の氏神、すなわち産土(うぶすな)神社に参拝し、おはらいをしてもらうのが本来のかたちです。おはらいに対するお礼は3,000~5,000円が相場。祝儀袋に「御初穂料」「御神饌料」あるいは「御玉串料」と表書きして、社務所に手渡します。
お宮参りの項でも書きましたが、有名神社などでおはらいをしてもらう場合は、規定料金が定められていることが少なくありません。料金設定の一例をあげれば、3,000円、5,000円、7,000円、1万円といったランクに分けられていることがほとんどのようです。この場合は規定の料金を払い、それ以外のお礼は無用です。また、特別におはらいをしてもらわず、お賽銭を投じて、お参りするだけでも一向に差し支えありません。