冠婚葬祭マナー

喪主側のポイント
臨終

生前予約・生前契約について

今日、自分の葬儀について、その内容や費用、支払い方法などを本人が生前に互助会・葬祭業者と約束し、契約する人が増えてきました。このような葬儀についての生前準備という考え方は、従来わが国にはなかったものですが、今後ますます必要になってくることでしょう。
「生前予約」とは互助会・葬祭業者との間で、自分の葬儀内容やそれに対する費用、支払い方法などを決めておくものです。
20数年前までは、葬儀のあり方もある一定の定型化された形の中で行われ、葬儀内容を事前に決める必要性は、あまりありませんでした。しかし、今日では「自分らしい葬儀にしたい」という希望も強く、遺族としても「納得いく葬儀をしたい」という要望が一般化してきました。それには、互助会・葬祭業者の専門的な知識や経験が必要になります。
特に、互助会では会員制をとっている関係上、生前予約には大変適しているといえるでしょう。
「生前契約」とは、身寄りがない人や身寄りがあっても負担をかけたくない人が、自分の終末期から葬儀自体、そしてその後にかかわることを生前の本人の意思で受託者と契約することです。その内容は入院から始まって財産管理や精算、葬儀、遺骨の安置、埋葬あるいは散骨と多岐にわたり、遺品、生活用具などのすべての残務整理を契約することもあります。
この生前契約のサービスは、現在のところNPO団体、市民団体などが受託者として提供していますが、サービスの内容や範囲はまちまちです。
契約が実行される時点では委任者(契約をした人)は死亡しているという点で、他の契約とは根本的に異なるため、契約内容を担保する(保証する)法的システム、社会的システムがまだ完全とはいえません。ですから、契約にあたっては事前に情報を集め、精査検討することが必要です。